私は、コンサルティングの現場で、次に挙げるような話をひとつでも聞けたら、その会社がだんだんと、その地域 • 業界の〝小さなブランド〟らしくなってきているなと見ています。
①「想定しているお客さまがピタリと来ている」、②「値下げをしなくても、喜んでお客さまが支払ってくれている」、③「働きたい!」という未来の優秀なスタッフが向こうからやってくるようになった」、④「同じ業界の他社が見学にくるようになった」、⑤「商品やサービスだけでなく、ユニークな取り組みでメディアに登場する機会が増えた」
… ザッとこんな感じです。 では、順番に解説していきましょう。
まずは「想定したお客さまがピタリと来ている」についてです。ブランド会社とは、見方を変えれば「コミュニケーションが上手な会社」です。ですので、「こういうタイプのお客さまとお付き合いしていきたい」、「この会社は私向き」といった具合に、メッセージの受発信が、売り手と買い手の間で、いい形で毎日行われています。ここが確認できれば、会社のブランド戦略は、いい方向に向かっているひとつの証拠になります。
また、値下げによる販売ではなく、上記のようなお客さまがしっかりと商品•サービスの価値を理解してくださり、売り手が「値下げをしなくても、喜んでお客さまが支払ってくれている状態」になれば、これも良いサイン。ブランディングは上手くいっていると言っていいでしょう。 次に、「『働きたい!』という未来の優秀なスタッフが向こうからやってくる」についてです。福利厚生、初任給、有休といったことだけでなく、理念ベースで、あなたの会社に「入りたい!」というスタッフが増えてきたら、それもブランディング活動が順調な証拠です。それだけ、あなたの会社の方向性やビジョン、ミッション、バリューが明確で、「お金以上に魅せられるものや、やりがいを感じられる」ということですからね。
また、上手くいっている会社には、例外なく「同じ業界の他社が見学にくるようになった」が起こります。経営者なら、誰もが先行き不安を覚える今の世の中、「他社が見学に来る」は大変喜ばしいことです。それだけ、あなたの会社は「未来がみえている」と認められているということです。
ということは、これも同時に起こるはずです。「商品やサービスだけでなく、ユニークな取り組みでメディアに登場する機会が増えた」。ユニークな取り組みをしているから、同業者が見学に来るのか。ユニークな取り組みをしているから、メディアが取材にくるのか。どちらが先でも良いのですが、ここは私の過去の経験上、ほぼ同時に起こる現象です。
ブランド戦略は短期戦略ではありません。企業が中長期的に成功するための戦略です。ですので「ブランディングが上手くいっているかどうか」の〝尺度〟の設定がなかなか難しいです。ブランディングに終わりはありません。でもこれらが私が普段ブランド戦略の現場で効果測定を行っているポイントです。ぜひお試しください。
あと、ブランド戦略の良し悪しを決める〝尺度〟には、上記に加えて「スタッフの多くが自分の仕事だけではなく、『より良い会社を一緒につくること』に一生懸命になってきた」というのもあると良いかもしれませんね!