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ブランディングの壁は"社内コンセンサス"

2011年10月01日
ブランディングの壁は

ブランディングの壁は“社内コンセンサス”
たくみに使う「ブランディングの根まわし」

 いざ小さな会社が「うちもブランドになろう!」と決めたら、立ちはだかる壁は星の数ほどあります。中でも、全スタッフの「ブランドへの理解度アップ」や、改革に向けての「モチベーション管理」は、経営者やリーダーにとって、とてもチャレンジングな課題です。
 
 小さな会社がブランディングに取り組む場合、それ以前まで、その会社に存在していた「スタッフと経営者の関係」が大きく影響します。普段からトップダウンのところは、ブランディング上、社内に何か新ルールをつくっても「社長が決めたんだから、それで…」となります。悪い意味でフラットな関係の会社だったり、ボトムアップ型の組織だったりすると、たとえばブランディング上必要な新しいユニフォームを支給しても、「わたし、この色好きじゃないから着ません」と、スタッフが平気で経営者に言うケースもあります。では、前者が良いかといえば、そうともいえません。トップダウンの場合、スタッフは「単に上からやらされている」という感じで終わってしまい、「スタッフ自体もブランドである」というブランディングの深いところまで到達できないこともあります。どちらにしても、最後はディズ ニーの映画や学園もののドラマに多いように、一致団結し、それまで意固地になっていたメンバーも全部ふくめて、ひとつの目標に向かって突き進むようになるのが美しいです。
 
 「どうやったら、そんな風になれるの?」 その答えは「理由」にあります。ブランディングの進捗が遅い小さな会社は、紐とけば「経営者自身がスタッフに『理由を伝えていない』会社」になります。新ユニフォームでも、新名刺でも、新ノベルティでも、新コーポレートカラーでも、経営者は、しつこすぎるほど「どうして今、自社にはそれが必要なのか?」という理由を社内に伝えなくてはいけません。経営者が今思っている、おそらく 倍の規模で伝えなくてはいけません。
 
 たとえば、ホンダには文系も理系も、工場も本社も研究所も、全員、作業着を着るというルールがあります。その白い作業着はオリジナルでつくっているものですが、まず作業着なのに真っ白です。その理由は、本田宗一郎の「私たちはクルマの医者だ」という言葉にあります。また、留めにくいのですが、ボタンが全部内側にあります。でも、それに文句をいう人はいません。なぜなら、そこには「クルマに近づいたとき、それを傷つけないように…」という理由があるからです。また、ホンダは社長も含め、役職付きで人を呼びません。新入社員も含めて、全員「○○さん」です。この「作業着を着て働く」というルールも「組織に偉そうな人(に見える人)をつくらない」という表れです。このように、そこにはすべて強烈な理由が存在します。
 
 今、大平町児童館というブランディングに着手しています。星の観測台がある、全国でも珍しい「理数系な児童館」です。その児童館が基調とする色を、最近、「品のある濃いネイビー」と「イエロー」にしました。そこには、もちろん理由があります。そして、その理由は、児童館のいたるところに、上記の写真と共に額縁に入れて貼ってあります。このポスターは「対外的なもの」でもありますが、また同時に「対内的なメッセージ」でもあります。理由をつくる、それを伝える…、ブラン ディングには、強烈な理由が、いちいち必要です。その理由を、あらゆる形で浸透させる「社内の根まわし」は、小さなブランドを構築する上で、大切なキーとなります。

Text by RYU murao

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