本書の執筆スタート時に著者村尾隆介のもとに舞い込んだ相談。
それがスパイス専門店ブランド起ち上げの話でした。
せっかくなら、本書の執筆をしながら、本で紹介するプロセスに沿ってスパイスブランドをつくってみよう。そう思い立って、相談者である吉田理恵さんと一緒にブランドづくりを始めました。
本書でご紹介した方法を実際に商品に反映するとどうなるのか?
実際の商品とそのホームページをみれば、読者のみなさんにもきっとより理解してもらえると思います。
商品ブランディングの実例を、ぜひ一緒にたどってみましょう!
コンセプトのポイントは、ワンフレーズでわかりやすくすること。
今回は「はじめてのスパイスコレクション」として、スパイスを本格的に使い始めたいと思った方がコレクションしたくなるものを目指しました。
味も見た目も魅力的なスパイスを提供したい!という思いが込められています。
ペルソナとは、お客さま像のこと。たった一人の想定するお客さまに向けて商品をつくるつもりで商品開発をすることがポイントになります。
ペルソナシートはブランド開発時に必ず用意し、デザイナー等関係者と共有しましょう。
今回は、初めてスパイスを使う主婦の女性をイメージしました。
すでにたくさんのライバルがいる領域で勝負をしても、ブランディングにはなりません。単なるスパイス専門店はすでにある。でも、オシャレでコレクションしたくなるスパイス初心者向けのスパイス専門店はあまりない。
こんな差別化をはかるだけでも<新カテゴリ>と呼ぶことができます。
ブランド名は、それを見たお客さまの気持ちを自然にキャッチできるものにするといいでしょう。
今回のブランド名は「<your first spice>=あなたのはじめてのスパイス」奇をてらわない名前が、商品コンセプトをストレートに表現しています。
色は、ブランドのイメージを大きく左右する大切な要素です。
まずは基調色を、スパイス初心者の女性に優しい淡いピンクに決定。差し色には、ピリッとしたブラックを選びました。
一度基調色を決めたら徹底的に使いたおすこと。商品、パッケージ、Webサイトなどで、統一した色を使うことでブランドイメージが固まります。
中小企業にとって、ゼロからのボトル開発は難易度が高いオーダーです。そんなときは、既存のボトルにブランドイメージにあったパッケージをつけて独自性を出す方法がおすすめ。
今回は、今までお付き合いのある地元の会社ではなく東京でブランディングを得意とするデザイナーにパッケージ他ツール制作を依頼。ペルソナが喜ぶ大人&オシャレなパッケージが完成しました。
商品が出来上がったら、次は販売のためのWebサイトの制作です。
これまでに決めてきたイメージに合わせて、仕上げていきます。
本書は第一人者が、商品を中心にブランディングを解説する決定版。ブランディングに関わる人や、ブランディングを会社に導入しようとしている人などに向けて、実践的な知識と実務を、体系立ててやさしく解説。“一貫したイメージでブランディング”するプロセスを全て公開する!
「1項目見開き完結」で、左側に本文、右側に写真や図などを掲載。本文の内容をビジュアルで直感的に理解できる。構成は「コンセプト」「ネーミング」「デザイン」「パッケージ」「WEBでの発信」「広告・イベント」「チームづくり」などを順序立てて紹介するので、初めての人も、知りたい内容が決まっている人も読み方は自由に選べる。
著者の村尾隆介は、ベストセラー『小さな会社のブランド戦略』などでブランド戦略ブームを起こした専門家。大企業から小さな企業まで、企業ブランディングから商品・サービスブランディングまで、をカバーする「ブランディングの第一人者」。本書は村尾氏の現時点の集大成となる一冊!
ブランディング担当者の必須アイテムです。
本書掲載の事例をカラーでお見せします!